魂(たま)合気研究会

 

九、気の妙用

「私は武道を通じて、はじめて宇宙の真髄をつかんだとき、人間は心と肉体とそれを結ぶ気の三つが完全に一致して、しかも宇宙万有の活動と調和しなければならないと悟った」(合178)とあります。
気とは何でしょう。「気とは肉体と心とを結ぶもの」とあります。
気が相手に影響を及ぼすのはどうしてかと考えたときに、「気とは人間の持つエネルギーのボデイに外ならない。気は流動性のものであり本人の意の向かう所、即座に伸びるという性質がある」と近藤孝洋師著「極意の解明」に具体的に書かれていました。
この考え方は、いろいろな疑問を解決してくれました。
自分の気でこしらえたエネルギーの手で相手を押したり押さえたりもできるとありました。合気では気の働かせ次第で、相手に様々に作用することが可能で、本当に楽しいと思います。
気の働かせ方は各自のアイデアですから十人十色の技が生まれます。
植芝師が合気を「気の妙術」といいましたが確かに妙術です。
「武産合気は気の交流を最も尊重する」(武57)とありますが、合気とは、字の示すように、こちらの気と相手の気の交流との合作です。(宇宙の気という場合もありますが)こちらの気と相手の気が交流してそこから動きが生まれてきます。
気は、相手に作用を及ぼすだけではありません。「気は一切を支配する源、本であります」(合129)とあるように、気は神の力でもあります。
「日月星辰も人体も、ことごとく気と気の交流の結果生じたものであるから、世界の気、宇宙の気を調整しなければ、やがて邪気を発して、もろもろの災いが起こるのである。このすべての邪気を、天授の真理によって禊をし、地上に平和をもたらすことを「さむはら」という。私はこれを、正しい意味の武の道と呼んでいる。猿田毘古の大神が私に「この意義をよく考え思うべし、この守護神によりて汝に武産の使命を気結びされたるなり」とのご神旨をだされた」(合40)とあります。
気には無限の可能性があります。しかし、それに限界を作ってしまうのもまた私たちの気持ちです。自分は肉体であるという意識(魄)が強いために、宇宙の中での自分の大きさを比べて自分の影響など何兆分の一でしかないと思ってしまいます。しかし魂であれば、それこそ質量も大きさも無い次元につながって存在しているのですから、身体にも入るし宇宙組織とも繋がってもいます。したがって宇宙を調和させることも可能でありましょう。